様々な体質2

脾虚(ひきょ)

脾の働きの低下、それによる胃腸の不調。消化不良やだるさ、下痢や便通の不調が多くなる。腹部の冷え。倦怠感。胃もたれ。(胃腸を冷やさないように冷えたサラダより、煮物や温野菜が良い。消化しにくいものや、脂っこいものは控える。食べ過ぎに注意し、よく噛んで、ゆっくり食べること。適度な運動も取り入れる。)

食材:キャベツ、山芋、白菜、イチジク、シソ、鶏肉、生姜などの香辛料。

腎陽虚(じんようきょ)

熱量の少なさからくる全体の冷え、腎が弱っている。(腎は生命を司る臓器)生殖機能や生理の不調。頻尿。体のエネルギーが弱まっている状態。(体を温め、熱を作り出すことが必要。温める作用の食物、冷たいもの、冷やすものを避ける。

食材:ラム肉、豚肉、ニラ、ネギ、豚まめ、くるみ、うずらの卵、エビ、ホアジャオ(花椒)中華系スパイスなど。

血虚(けっきょ)

立ちくらみ、めまい、ふらつき、不安、イライラ、不眠。血の巡りが悪くなっている。心と肝の弱り。女性の方が生理などの影響もあり血虚になりやすい。ストレス、疲労、寝不足からくることも多い。(血を作り出してくれる食材、温める食材がよい。味の濃いものは避ける。)

食材:レバー、ほうれん草、卵、黒豆(黒い食材)、マグロ、牡蠣、紅茶など。)

*体に良い食材でも、その人の体質で合う合わないで違ってきます。

熱性、温め作用のある食材が良いのは、特に「脾虚」・「腎陽虚」・「血虚」・陰虚(陰虚は強い熱は良くない)
冷やす、寒の食材に適しているのは、特に「湿痰」・「湿熱」・血瘀・気滞・陰虚。
中庸の食べ物は、ほとんどどの体質でも良いが、湿熱と湿痰のタイプは食材によって注意が必要です。
*基本はどの体質も冷やすのは良くないです。

しかし、例えば、体の中に過剰に熱が溜まっている人や、水分がうまく排出されないタイプが温め食材や熱を持つ食材を食べすぎた場合、さらに体の熱が増えてしまいます。そうすると、皮膚へのかゆみが増えたり、炎症が悪化しやすくなります。そういった場合は、熱を作り出す食材よりも、体の熱を抑える食材を食べることにより、炎症が減っていくということになります。

逆に、もともと熱が少ない人が、冷やす作用の食材を食べすぎた場合、より一層冷えることになりますので、そういう時には、温め食材を取り入れるという方がいいです。

体質に合っていないものは、案外実はあまり好きではないものや、自分では進んで食べないものということもあります。体質的に無意識に体が拒否しているということもあります。体に良い食材はたくさんありますが、全ての人に同じように作用するわけではありません。